優秀だが嫌みな兄貴に比べて、無職ヒキコモリで駄目人間な主人公に、好機が突然訪れる。有名女子校の校医を務める兄が、目の前で事故にあったのだ。外面だけは兄にそっくりな主人公は、これ幸いと兄にすり替わることに成功する。さらに主人公は、兄に好意を寄せる少女「あゆみ」の告白を契機に、出来過ぎた兄への復讐を兼ね、女学生達を次々に毒牙に掛けていくのだった。ターゲットは4人の生徒とひとりの女教師。果たして駄目人間な主人公は、優秀な兄になりすましたまま、本懐を遂げることができるだろうか?
『ぴんくのあゆみ! 〜いけない陵辱検査〜』は、学園の校医になりすました主人公を操って、女学生達を陵辱し調教していく18禁AVGです。
・強制的に C:\Program Files\ にインストールされます!
・Hシーンとエピローグ以外に音声ありません
・強制終了バグ有り!(けっきょく5回吹っ飛ばされた(T.T))
強制終了すると回想系データが消失します! こまめにアプリを終了させよう!
・ディスク2はBGMデータだけなのにディスクレスプレイ不可……
立ち絵のクオリティ低すぎ。なぜかみんな画面左奥にふんぞり返ったポーズはまぁいいとして、腰骨歪んでませんか? 主線の黒も縮小で荒くなってます。表情変化あり。まぁ馴れることは可能な位のクオリティ。
会話画面の背景画像、廊下が妙に広い学園だなー程度ならいいのだが、ずーっと眺めていると不安な気持ちになってくる。その原因は、消失点が複数存在する、不思議時空な背景にある。透視図法の基礎くらいはマスターしてください。
イベント画像、うわ綺麗だ!
他の画像が駄目駄目なせいもあるかもしれないが、他作品に引けをとらないクオリティを持ってます。貧乳スレンダー系炉好きには堪えられないカット多し。歓喜に震える表情が実にいい! ぶっかけ系も多い(中出し描写は少ない) ただし、Hシーン一つに対する枚数は少ないので、テキストと合致しないシーンがけっこうあるのは残念でした。
11カ所の移動箇所を、午前と午後の2回行動し、条件のあったヒロインに会えば選択肢が表示され、Hシーンに縺れこむことができる。複数同時攻略が可能だが、エンド条件を満たしてしまった時点で、そのヒロインエンドイベントに移行してしまう。初回プレイ時は移動箇所に誰かいるのか判りづらいが、2周目以降は判るようになっている。また、2周目以降ではヒロインのルート分岐が今どうなっているのかを確認できる「みんなのあゆみ」機能が使えるようになるので、攻略に悩む心配は低いと言っていい。分岐の起点となる条件が判りにくいので、けっこう時間と根気が必要となります。加えて、各個別エンドをみると、ハーレムルート突入条件に関するヒントが提示されるのも、親切設計と言っていいだろう。
ヒロインボイスの個別ON/OFF機能があるなど、オプション面は悪くない。ただし、バックログの音声再生機能はない。
陵辱作品ではあるものの、本作の主人公はヒロイン達の性感を開拓することで相手を従順にしていくため、本作の鬼畜性は低い。とはいえ、ラブラブという分けでもないので、炉りっことイチャつくような雰囲気を求める人には当然向いていない作品です。主人公自身、駄目駄目野郎ですからね。ただし、判りやすい欲求に基づいて行動してくれるので、主人公に対する嫌悪感はあんまり抱きませんでした。
文章構成力は少々不安定なので、通常イベント時は音声無しな本作の仕様では若干欠陥が際だってしまっているかも。とはいえ、読んでられないというレベルでもないので、これからに期待したい。
Hシーンになると、文体がいきなり三人称に変わりますが、情景描写やヒロインの内面描写が重要となる陵辱調教系エロを描く手法として、本作では良い効果を発揮していました。特に恥辱描写なんかは、三人称の冷めた雰囲気が合いますから。そういうわけで、本作のエロシーンは調教系エロとしてはそうわるくありません。ぶち込んで終わりなエロではなく、愛撫や言葉責めに否応なく反応していくヒロイン達の演出は、本作の長所の一つでしょう。しかしながら、破瓜から早々に感じるようになるので、じっくり開発していく雰囲気はありません。あくまでお気軽抜きゲですから、その辺は求める方向性が違うのでしょう。
エロ傾向は、陵辱調教ということでムリヤリ系に属しますが、前述したとおり、最終的にはヒロインの性感を開発していく流れなので、鬼畜性や陰惨さはあまり感じられないのは、可愛い系の作品イメージにマッチしていました。嗜好性もあるかと思いますが、私は抜きに使いやすいコンセプトだと評価しています。
炉系であまりヘビーではない陵辱調教というジャンル的偏りはあるにせよ、抜きゲーとして悪くない作品性を本作は持っています。今のご時世、本作のようなコンセプトは、特殊嗜好を持つ私にとってはありがたいことでもありますしね。ただし、本作の商品としての完成度はかなり低く、強制Cドライブインストール仕様や強制終了系バグの存在は、決して見逃せるモノではありません。メーカーサイドの早期フォローを期待したいところですが、はてさてそれは望み薄か?
評価点は、私の嗜好性もありますが、抜きゲとしての価値を評価して、65点とします。上記2点の問題点をクリアできれば、70点はつけたいところなのですが。