【 電脳雑記帳 】

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◆2005/12/22 発売

■エロゲ:『夏菓子 1stインプレ』

夏菓子』 \5,040(税込) 制作:mini/Q-Max Inc.

夏菓子 夏休みも目前に迫った、ある暑い夏の日。夏風邪で1日休んでしまったが為だけで、主人公は学年でただひとりの「交渉係」に任命されてしまう。「交渉係」は、グランドを挟んで校舎の向かいに建つ取り壊し予定の旧校舎に通っている女子生徒達に、立ち退きを要請する係である。時は折しも夏休み。旧校舎には反対派の中核メンバーだけが残っているという。果たして主人公は、迫る取り壊し日までに、反対派達を説得することができるのだろうか?

 そんな感じで始まる「夏菓子」は、旧校舎に集った7人の女性達と過ごす2週間の「暑い夏」を描いた18禁学園エロAVGです。

■グラフィック・演出について

 柔らかいタッチと塗りが特徴的なキャラグラフィックは、エロゲでは類似作が少なく、実に特徴的です。系統的には、どちらかというとスレンダー・ロリ傾向が強いキャラデザインでしょうか。作品内で巨乳系と言われるキャラでも、あまり肉感的ではありません。私的にはストライクど真ん中ですが。

 基本的には可愛い画風で好感が持てるのですが、キャラ作画に統一感が掛けている嫌いがあり、イベント絵によっては、立ち絵とずいぶん異なるキャラになってしまっている作画が見受けられるのは残念でした。また、立ち絵のバリエーションも表情変化のみと、最近のAVGとしてはグラフィカルな演出力が低く、少々寂しい印象を受けました。

■ストーリー/テキストについて

 シーン達成率97%という割には、エンドらしいエンドは1種類しかみていなません。全ヒロインと本番こなしてエンディング迎えようとそうでなかろうと、落ちは同じ。もしかしたら本作はマルチエンドじゃないのかな? ドラマ性を楽しむ作品ではなく、まったりとした空気感というか郷愁感というか、そういった雰囲気を楽しませようという狙いの構成なのだとしたら、本作のデキはまま悪くないのですが、もしマルチエンドなのだとしたら、分岐条件の不明瞭さは欠陥といえるでしょう。

 ストーリー的な盛り上がりに欠ける分、本作の魅力は主人公とヒロイン達とのやり取りのデキにかかってくるのですが、この点はけっこう良いといえます。ハッキリ言って主人公達は中学生レベルのメンタリティなんですが、純粋さや純朴さ、性欲より「異姓への純粋な興味」を優先させたシナリオ展開は、嫌みなく受け入れられました。プレイ当初、私はちょっと心配だったんですよ。取り壊し反対はの中核メンバーというから、全共闘世代みたいな思想と対面するんじゃないかと。それは、完全に杞憂でしたが。

 ただ、前述したとおりドラマ性はほとんどないし、恋愛模様も恐ろしく淡泊です。好きあってH行為に及んでるといえそうなのは、精々幼馴染みひとりだけで、あとの子達は、悪戯が高じて棚ぼた的に行為に及んでいるようにしか思えません。深く考えれば考えるほど、展開の説得力に不満を覚えることになりますので、あくまで雰囲気ゲームと割り切るのが精神衛生上、幸せでしょう。

■エロについて

 基本的には、女の子達からHな悪戯を強要される展開が多いため、勢い主人公は受け身に回りがちですが、この主人公、開き直るとHに励むタイプなので、M系主人公が苦手な私にも受け入れられるHシーン構成になっていました。

 Hシーン自体は40回と豊富ですが、そのほとんどは、主人公への性的悪戯から始まる前戯や奉仕シーンが占めているのが本作の特徴で、本番中出しなんかを嗜好すると、肩すかしを食うこと請け合いです。でも、イタズラH自体はけっこう良い出来です。Hに興味津々なお年頃の少年少女が、冗談半分に始めた行為がエスカレートしていく展開をうまく表現しているように、私は思えました。また、キャラクターの見た目から受ける印象と異なる性癖のヒロインが多いのも、個人的には評価ポイントでした。委員長萌えるわー。
 ただ、ご都合主義的というか、展開に無理のあるHもないわけではないので、Hイベントの描写に連続性をもう少し含ませるべきとも思えました。イベント発生は単に日付制御だけのものもあるようで、それまで大した交流のなかったキャラでもいきなり本番とかできちゃうのは、興ざめでしょう。

■現在の評価

 ストーリー的には大した盛り上がりもないので、完全に雰囲気ゲーですが、その雰囲気の醸成自体は悪くない作品です。エロ面は、本番に重きを置かない和姦エロ嗜好(なおかつスレンダー属性向け?)を自認できるプレイヤーなら、それなりに実用に耐えられる質は確保しています。特徴がハッキリしている分、人を選ぶゲームなのは間違いありませんが、私的には現状で75点をつけられる作品です。


◆2005/12/09 発売

■エロゲ:『ぱすちゃC ++ 1stインプレ』

ぱすちゃC ++』 \5,040(税込) 制作:アリスソフト

ぱすちゃC++ 本作は18禁RPG「ぱすてるチャイムContinue 」のファンディスクだ。
おもな内容は、本編ではHのなかったサブヒロイン達とのifシナリオや番外シナリオをイベント形式で楽しめる「ストーリーモード」と、クイズバトルを繰り広げながら本編と異なるもうひとつの「ぱすチャC」を楽しめる「ぱすちゃQ++」のふたつ。
 とりあえず、本作を買う最大の目的になったであろう、サブヒロイン達とのIFシナリオを一通りクリアしたので、その辺中心に1stインプレいってみます。

■グラフィック・演出について

 画面構成はもちろん、作画面のクオリティも本編同様。まぁ書き下ろしのイベント絵30枚以外は、ほとんど流用画像なのだから当然と言えば当然か。ストーリーモード用に、立ち絵や顔絵のバリエーションは増やして欲しかったんだけどな。相変わらず、立ち絵は笑って顔絵では泣いてるシーンってのは不気味だ。
 エロシーン1回はだいたいイベント絵2枚からなり、前戯1枚・挿入1枚の構成。もちろん本編同様、差分やカットインによる演出は健在だが、イベント画像が豊富といえないのは確かだ。

■ストーリー/テキストについて

 IFシナリオは、本編で個別ルートのなかったサブヒロイン達に、好意値8以降用のイベントを用意した内容なので、これ単体で100%楽しめるかというと、ちょっと厳しいように思えました。とはいえそれはファンディスクだから当然と割り切るべきなんでしょうけど。
 本編を一通りクリアしてる私としましては、本編では望んでも叶わなかった展開の目白押しだったので、十分満足のいく補完イベントだと評価しています。ただ、各シナリオの物量は本編時のメインヒロイン恋人イベントと大差ないだけに、ゲームパートなしの今回の構成では、いまひとつ物足りなさを覚えたのも確かです。どうせなら本編にアペンドする仕様が良かったなぁ。

 IFシナリオの内容に関しては、ラブラブカップルな展開ばっかりなので、まとめて見ると食傷気味になってしまうかも。でも、各キャラとも「甘甘ラブラブ」な恋愛描写なので、思い入れが強いファンでも楽しめることでしょう。少なくとも私は、「ぼたん(H2回でデレ気味ぼたんは秀逸)」「委員長」「エリーゼ(貧乳万歳)」「なつみ」には満足いきました。特にぼたんのIFシナリオは、やっと満たされた思いです。

■エロについて

 前戯描写がけっこうしっかりしていたり、フェラシーンが長かったりと、クオリティ的には本編クラスを維持していると思うのですが、IFシナリオでは「恋人関係になる→初H」という流ればっかなので、内容に大差ないのが残念です。本編ヒロインHにあったような、特殊エロシチュとかほとんどないんだもんなー。そういう意味では、アナザーシナリオの正ヒロインHありシナリオのほうが、おかずとしては使い出があるように思えました。あいかわらずリナはエロがいいわ。
現時点でエロを確認してるキャラ [リナ・先輩・フィル・ぼたん・なのさ・委員長・エリーゼ・沙耶]

……ルーシーエロなしですかそうですか。_| ̄|○

■現在の評価

 本編を遊んでサブヒロインや正ヒロイン達に萌えてしまったプレイヤーなら、買って損はない”ファンディスク”だと思う。ただ、当然のことだがファン以外には大したサプライズは与えられない内容なので、そこら辺は間違えないようにしましょう。
 あ、そうそう。++ではカイトの音声ありませんので、本編で声聞いてずっこけた人も安心して楽しめます(^^;




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